マットレス4種類を徹底解説!おすすめの寝具の選び方や見分け方など
質の高い睡眠は健康的な生活を送るための重要な要素です。そして良質な睡眠を得るためには、自分に合ったマットレスを選ぶことが欠かせません。しかし、市場には様々な種類のマットレスが溢れており、どれを選べばよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では、主要な4種類のマットレスの特徴や違い、それぞれのメリット・デメリットを徹底解説します。また、自分の体型や寝姿勢に合ったマットレスの選び方や、品質の見分け方についても詳しくご紹介します。快適な睡眠環境を手に入れるための参考にしていただければ幸いです。
マットレス4種類の見分け方

マットレスは、素材や構造によって大きく4種類に分けられます。それぞれの特徴を理解することで、ご自身の睡眠スタイルや好みに合ったマットレスを見つけやすくなります。
ウレタン
ウレタンマットレスは、ウレタンフォームと呼ばれる合成樹脂素材を使用した寝具で、体の凹凸に合わせて自然にフィットする特性を持っています。ウレタンマットレスは、ウレタンフォームの種類によって、大きく「高反発ウレタンマットレス」「低反発ウレタンマットレス」「高弾性ウレタンマットレス」に分けられます。
高反発ウレタン
高反発ウレタンは、体圧をかけると素早く反発する性質を持つマットレス素材です。寝返りがしやすく、体が沈み込みにくいため、背骨のS字カーブを維持しやすい特徴があります。
適度な硬さと弾力性で体をしっかりと支え、長時間の使用でも形状の復元力が高いのが特徴です。特に腰痛持ちの方や、体重が重めの方に適しています。
低反発ウレタン
低反発ウレタンは、体圧に対してゆっくりと沈み込み、体の形状に合わせてフィットする素材です。いわゆる「記憶フォーム」とも呼ばれ、体重を面で支えることで圧力を分散させる効果があります。
包み込まれるような心地よさがあり、体への負担を軽減しますが、寝返りがやや打ちにくい点が特徴です。側臥位(横向き)で寝る方や、体が痛みやすい方に向いています。
高弾性ウレタン
高弾性ウレタンは、高反発と低反発の中間的な特性を持つ素材です。適度な弾力性と体圧分散性を兼ね備え、沈み込みも反発も程よいバランスを実現しています。
寝返りのしやすさと体のフィット感の両方を求める方に適しており、幅広い体型や寝姿勢に対応できます。耐久性も比較的高く、長期間使用しても性能が維持されやすいのが特徴です。

スプリング
スプリングマットレスは、内部に金属製のバネ(スプリング)を配置した構造の寝具です。これらのスプリングが体重を均等に分散させながら支えることで、安定した寝姿勢を保持します。
スプリングの種類によって、さらに「ボンネルコイルマットレス」と「ポケットコイルマットレス」に分けられます。
ポケットコイル
ポケットコイルマットレスは、一つひとつのコイルが独立して布袋(ポケット)に包まれた構造です。各コイルが個別に動くため、体の曲線に沿ってきめ細かくフィットし、優れた体圧分散性を発揮します。
また、コイル間の振動が伝わりにくいため、パートナーの寝返りによる揺れが少ないのが大きな特徴です。体型や寝姿勢に合わせた自然な寝心地を提供しますが、ボンネルコイルよりも価格は高めです。
ボンネルコイル
ボンネルコイルマットレスは、砂時計型のコイルが連結された構造を持つ最も伝統的なスプリングマットレスです。コイル同士が金属線で繋がっているため、体圧がかかると広い範囲に荷重が分散されます。
比較的硬めの寝心地で、耐久性に優れ、価格も手頃なのが特徴です。ただし、体の部分ごとの細かいフィット感は少なく、パートナーの動きが伝わりやすいというデメリットもあります。

ファイバー
ファイバーマットレスは、ポリエチレンなどの化学繊維を複雑に絡み合わせて成形された比較的新しいタイプの寝具です。最大の特徴は優れた通気性と通水性にあり、湿気がこもりにくく、カビやダニの発生を抑制します。多くの製品は丸洗いが可能で、衛生面を重視する方に適しています。
寝心地は一般的に硬めで弾力性があり、しっかりとした支持力を求める方には好まれますが、柔らかな寝心地を好む方には物足りなく感じられるかもしれません。軽量で扱いやすく、通気性を重視する暑がりの方や、アレルギー体質の方にとって選択肢となる現代的なマットレスです。
ラテックス
ラテックスマットレスは、ゴムの木から採取される天然樹液を原料としたラテックスフォームで作られた高品質な寝具です。優れた弾力性と復元力があり、体にかかる圧力を効果的に分散させながらも、適度な反発力で体をしっかりと支えます。柔らかく体を自然に包み込むような寝心地でありながら、沈み込みすぎることなく快適な睡眠姿勢を保持できるバランスの良さが魅力です。
また、天然素材ならではの通気性の良さや防ダニ・抗菌性も備えていますが、高品質な天然原料を使用するため、他のマットレスタイプと比較すると比較的高価格帯に位置しています。
ウレタンマットレス

ウレタンマットレスは、ウレタンフォームという合成樹脂素材で作られたマットレスのことです。スポンジのような弾力性のある素材で、体の凹凸に合わせてフィットし、体圧分散性に優れているのが特徴です。
ウレタンマットレスのメリット
ウレタンマットレスは体の凹凸に合わせて優れた体圧分散性能を発揮し、特に高品質メーカー製品ではこの特性が顕著です。高反発タイプは体をしっかり支えて寝返りをスムーズにし、睡眠中の負担を軽減します。
また、スプリングマットレスと比べて軽量で扱いやすく、きしみ音もないため静かな睡眠環境を提供します。さらに、メーカーによっては体型や寝姿勢に合わせた製品を店頭で試せるサービスがあり、個人にぴったりなマットレスを選べる点もメリットです。
ウレタンマットレスのデメリット
ウレタンマットレスには通気性の低さによる湿気やカビの問題、長期使用でのへたりやすさといった欠点があります。また、室温に応じて硬さが変化するため季節により寝心地が異なることがあり、新品時には化学物質の臭いが気になる場合もあります。
高品質な製品を扱うメーカーではこれらの欠点を改良していますが、その分価格も高くなる傾向です。
スプリングマットレス

スプリングマットレスは、内部に金属製のバネ(スプリング)が組み込まれたマットレスのことです。このスプリングが体を支え、快適な睡眠をサポートします。スプリングマットレスは、種類や構造によって寝心地が異なるため、実際に試してみるのがおすすめです。
スプリングマットレスのメリット
スプリングマットレスは高品質であれば10年以上の耐久性を持ち、構造上の特徴から優れた通気性で湿気を防ぎます。さまざまな価格帯で提供されているため予算に応じた選択が可能で、体重を均等に分散させて適切なサポート力を提供します。
さらに、ボンネルスプリングやポケットコイルなど多様なタイプから選べるため、個人の好みや必要性に合わせた選択肢が豊富です。
スプリングマットレスのデメリット
スプリングマットレスは他のタイプより重量があるため取り扱いが難しく、特にボンネルスプリングモデルではパートナーの動きによる振動が伝わりやすい問題があります。
また、経年劣化によりスプリングがきしみ音を発することがあり、使用寿命を迎えた後は大きさから処分が困難でリサイクルオプションも少ないです。さらに、内部構造にダニやホコリが蓄積しやすいため、アレルギー体質の方にとっては健康上の懸念があります。
ファイバーマットレス

ファイバーマットレスは、ポリエチレンなどの合成樹脂を繊維状に加工し、立体的に編み込んだ素材を使用したマットレスです。その独特な構造から、従来のマットレスとは異なる様々な特徴を持っています。
ファイバーマットレスのメリット
ファイバーマットレスは軽量で持ち運びやすく、価格も比較的安価なため初期投資が少なくて済みます。アレルギー対策として優れており、多くの製品は防ダニ・抗菌加工が施されています。
また通気性が良いため蒸れにくく、洗濯可能なタイプも多いので衛生面で優れています。さらに、体への圧迫感が少なく、柔らかさと適度な弾力性を持ち合わせているため、横向き寝の方も快適に寝姿勢を保てます。
ファイバーマットレスのデメリット
耐久性については比較的寿命が短く、通常2〜5年程度での交換が推奨されます。使用していくうちに繊維が圧縮され、へたりやすい傾向です。
また、体重の重い方には十分な支持力を提供できず、腰痛持ちの方には適さない場合があります。高品質な製品は価格が高くなる傾向があり、コストパフォーマンスのバランスが難しい面もあります。湿度の高い環境では湿気を吸収しやすく、カビが発生するリスクもあります。定期的な天日干しなどのメンテナンスが必要となるため、手入れの手間が他のマットレスより多くかかることも考慮すべき点です。
ラテックスマットレス

ラテックスマットレスは、ゴムの木の樹液を原料としたラテックスフォームを使用して作られたマットレスです。独特の弾力性と体圧分散性が特徴で、快適な睡眠をサポートします。
ラテックスマットレスのメリット
ラテックスマットレスは天然ゴムから作られるため、優れた弾力性と体圧分散性を持ち、体のラインに自然にフィットします。耐久性が高く、適切なケアをすれば10〜15年以上使用できることも珍しくありません。
また、天然ラテックスは防ダニ・抗菌・防カビ性に優れているため、アレルギー持ちの方にも適しています。寝返りの際の振動が伝わりにくく、パートナーの動きに影響されにくいという特徴もあります。
環境面では、天然ラテックスは持続可能な資源から作られており、生分解性があるためエコフレンドリーな選択肢です。
ラテックスマットレスのデメリット
ラテックスマットレスの最大のデメリットは高価格であり、特に高品質な天然ラテックス製品は他のタイプと比較して初期投資が大きくなることでしょう。
また、重量が比較的重いため、移動や回転が困難な場合があります。特に合成ラテックスや低品質な製品は、特有の臭いがあり、使用初期は気になる方もいます。通気性については、ピンホール加工などの工夫がされていますが、夏場は熱がこもりやすい傾向があります。さらに、ラテックスアレルギーを持つ方には全く適さないため、購入前のアレルギー確認が必要です。
天然ラテックスと合成ラテックスの違いも重要で、天然素材は環境に優しく耐久性が高い一方、合成品は価格が抑えられていますが耐久性や弾力性で劣る傾向があります。
おすすめのマットレスの選び方

おすすめのマットレスを選ぶには、いくつか重要なポイントがあります。以下を参考に、ご自身の睡眠スタイルや好みに合ったマットレスを見つけてください。
マットレスの硬さで選ぶ
マットレスの硬さ選びは睡眠の質と身体の健康に直接影響するため重要です。適切な硬さは体型や寝姿勢、健康状態によって異なります。一般的に、体重が軽い方や横向きで寝る傾向がある方には柔らかめのマットレスが向いており、体への圧力を分散させて肩や腰への負担を軽減します。
一方、体重が重い方や仰向けで寝ることが多い方、腰痛持ちの方には適度な硬さのあるマットレスが推奨され、背骨のS字カーブを自然に保ち、体をしっかり支えます。最適な硬さは個人差が大きいため、可能であれば実際に横になって試すことが理想的です。
近年では硬さの異なる層を組み合わせたハイブリッドタイプも人気で、様々な寝姿勢に対応できる柔軟性を提供しています。
マットレスのサイズで選ぶ
マットレスのサイズ選びは快適な睡眠環境を整えるために欠かせません。適切なサイズを選ぶには、まず使用者の体格や寝相、共に眠る人数を考慮する必要があります。シングルは一人用として十分ですが、体格の大きい方や寝返りの多い方はセミダブルがおすすめです。カップルにはダブルサイズが基本となりますが、ゆとりを求めるならクイーンやキングも検討価値があります。
また、寝室のスペースや搬入経路も忘れずに確認しましょう。狭い部屋では大きすぎるマットレスが圧迫感を生み、逆に広すぎる寝室では小さいマットレスが物足りなく感じることもあります。長期的な使用を考えると、少し余裕のあるサイズを選ぶことで快適さが持続します。

通気性、耐久性、機能性で比較して選ぶ
マットレス選びでは、通気性、耐久性、機能性の3つの要素をバランスよく検討することも重要です。通気性の高いマットレスは湿気を逃がし、カビの発生を防ぎながら快適な睡眠環境を提供します。
特に日本の高湿度環境では、メッシュ素材やピンホール構造を持つものが適しています。耐久性については、素材の質と構造がカギとなり、長期的な投資として考えると高品質な製品が経済的です。機能性では、自分の体型や睡眠姿勢、健康状態に合った硬さと体圧分散性を持つものを選ぶことで、腰痛予防や睡眠の質向上につながります。これらの要素を自分のライフスタイルや予算と照らし合わせて総合的に判断することで、理想のマットレスに出会えるでしょう。
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