枕の洗い方を徹底解説!枕を洗う頻度や中身を洗う方法まで紹介
快適な睡眠には清潔な寝具が欠かせません。特に毎晩使用する枕は、汗や皮脂、髪の毛などで意外と汚れがちです。しかし、「枕の正しい洗い方」を知らない方もいるのではないでしょうか?
本記事では、枕の種類別の洗い方や、洗濯の頻度、乾燥方法など、枕のお手入れに関する全てをわかりやすく解説します。清潔で快適な枕で、より良い睡眠を手に入れましょう。
枕を汚れたままにしているとダニやカビが発生する恐れがある
枕を清潔に保つことは、快適な睡眠環境を維持する上で重要です。汚れた枕は、ダニやカビの温床となる可能性が高く、健康上のリスクをもたらす恐れがあります。
まず、ダニについてです。ハウスダストの主な原因となるチリダニは、人間の垢や髪の毛を餌として繁殖します。国立病院機構相模原病院の発表によると、寝具中のダニアレルゲン量と喘息症状の重症度には相関関係があることが分かっています。毎晩8時間程度使用する枕は、汗や皮脂、フケなどが蓄積しやすく、ダニにとって理想的な環境となります。
一方、カビの発生も見過ごせません。東京都福祉保健局の報告によれば、湿度60%以上の環境下でカビは繁殖しやすくなります。寝ている間に発生する汗や呼気の水分は、枕に吸収され、高湿度状態を作り出します。この状態が続くと、カビの胞子が発芽し、増殖する可能性が高まります。
カビやダニは、アレルギー反応や呼吸器系の問題を引き起こす可能性があります。これらの事実から、定期的な枕の洗濯や乾燥が重要であることが分かります。
枕を洗う頻度はどのくらい?
枕を洗う適切な頻度は使用状況や個人の生活習慣によって異なりますが、イギリスのメディアによると1週間使用した枕カバーから何百万もの細菌が検出されたという報告があります。これは、枕本体にも同様の細菌が蓄積される可能性があると言えるでしょう。
そのため、少なくとも1週間に一度は枕カバーを洗うのが理想でしょう。枕カバーを付けて使用している場合、枕本体は定期的に陰干しをしていれば問題ありません。ただし汗が染み込むなど、臭いが気になる場合は洗濯しましょう。ただし寝汗をかきやすい人や、アレルギー体質の方は、より頻繁に洗濯することをおすすめします。
一方で、枕の素材によっては頻繁な洗濯が適さない場合もあります。例えば、ラテックス製の枕は、1年に1〜2回程度の洗濯で十分とされています。
定期的な洗濯と日々の通気を心がけることで、清潔で快適な睡眠環境を維持できるでしょう。
参考:Yahoo!ニュース|枕カバー、トイレの便座よりも汚いという衝撃の事実!【洗濯しないと1週間で何百万もの細菌が繁殖】
まずは洗える枕なのか中身をチェックする
枕を洗うにあたって、まずは中身の素材を確認する必要があります。素材によっては自宅で洗えない種類のものもあるからです。
洗える素材
以下の3つの素材は、洗うことができます。
ビーズ
ビーズ枕は、小さなプラスチックビーズが中材として使用されており、軽量で形状を自由に変えられる点が特徴です。頭や首の形に合わせやすく、通気性も良好ですが、経年劣化によりビーズが潰れて硬くなる可能性があります。
ポリエステルのわた
ポリエステルのわた枕は、柔らかさと弾力性のバランスが取れており、比較的安価で手に入りやすい素材です。洗濯も容易ですが、使用していくうちに徐々に固くなり、へたりやすい傾向があります。
パイプ
パイプ枕は、中空のポリエステルパイプを詰めた枕で、通気性と弾力性に優れています。寝返りがしやすく、湿気がこもりにくいという特徴がありますが、時間が経つとパイプが折れて音が気になるかもしれません。
洗えない素材
一方で、以下の3つは洗えない素材のため、注意しましょう。
羽毛
羽毛枕は、高級感があり保温性に優れた素材です。軽量で柔らかく、頭や首にフィットしやすいですが、アレルギーの原因となる可能性があり、洗濯には注意が要ります。また、へたりやすいため定期的なメンテナンスが必要です。
低反発ウレタン
低反発ウレタン枕は、体圧を分散させる効果があり、頭や首をしっかりと支えます。体の形状に合わせてゆっくりと沈み込むため、安定した寝姿勢を保てますが、通気性が劣るため蒸れやすく、夏場は熱がこもりやすいことが欠点です。
そばがら
そばがら枕は、天然素材で作られており、通気性と吸湿性に優れています。頭の重さで中材が動くため、自然に頭や首のラインにフィットします。また、そばがらのカサカサとした音が心地よいと感じる人もいますが、逆に気になる人もいます。定期的に中材を交換することで長く使用できますが、アレルギーを持つ人は注意が必要です。
枕の洗い方【洗濯機】
ここからは、洗濯機を使って枕を洗う方法について手順を紹介します。
1.事前準備をしておく
まず、事前準備として、枕カバーや中材が取り外せる場合は外しておきます。枕に目立つ汚れがある場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で軽く手洗いし、汚れを落としておくとより効果的です。また、洗濯ネットに枕を入れることで、洗濯中の傷みを防ぐことができます。
2.洗濯機のモードを設定する
次に、洗濯機のモードを設定します。通常は「弱」や「手洗い」モードを選択し、水量は枕が十分に浸る程度に設定します。洗剤は通常の半分程度の量を使用し、温度は30度以下のぬるま湯が適しています。洗濯時間は5分から10分程度に設定します。
3.すすぐ
すすぎの工程では、洗剤が完全に落ちるまで十分にすすぐことが重要です。通常は2回から3回のすすぎが必要で、すすぎ水がきれいになるまで繰り返します。この際、枕を手で軽く揉んだり、形を整えたりすると、より効果的にすすげます。
4.脱水する
最後に脱水を行いますが、枕の種類によっては強い脱水が適さない場合があるので注意が必要です。一般的には短時間の弱い脱水を選択し、1分から2分程度で終了します。脱水後は、枕の形を整え、風通しの良い日陰で十分に乾燥させます。天日干しの場合は、直射日光を避けて干すことで、素材の劣化を防ぐことができます。
枕の洗い方【手洗い】
洗濯機を使えない素材の場合は、以下の手順で手洗いしましょう。
1.ぬるま湯に洗剤を溶かす
まず、ぬるま湯に洗剤を溶かす工程から始めます。洗面器やバケツに30度程度のぬるま湯を用意し、中性洗剤を入れてよく混ぜます。洗剤の量は通常の衣類を洗う際の半分程度で十分です。水温が高すぎると枕の素材を傷める可能性があるため、ぬるま湯を使用することが重要です。
2.枕を浸して揉み洗いする
次に、準備した洗剤液に枕を浸して揉み洗いします。枕全体が十分に浸るようにし、優しく押し洗いをしていきます。特に汚れが目立つ部分は、指の腹を使って丁寧に揉み洗いします。ただし、強く揉みすぎると枕の形が崩れたり、中材が偏ったりする可能性があるので注意が必要です。5分から10分程度洗ったら、軽く絞ります。
3.すすぐ
すすぎの工程では、洗剤が完全に落ちるまで十分にすすぐことが大切です。清潔なぬるま湯で2回から3回すすぎを繰り返します。この際、枕を軽く押しながら水を出し入れするようにすると、内部まで十分にすすぐことができます。すすぎ水がきれいになるまで、この作業を続けます。
4.脱水する
最後に脱水を行います。枕を両手で挟み、優しく押し絞りします。強く絞りすぎると枕の形が崩れる可能性があるので、水分が程よく抜ける程度に留めます。タオルで包んで軽く押さえ、余分な水分を吸収させるのも効果的です。
脱水後は、風通しの良い日陰で干します。直射日光は避け、時々向きを変えながら乾燥させることで、ムラなく乾かすことができます。完全に乾くまでには時間がかかるため、天気の良い日を選んで洗濯を行うのがおすすめです。
枕を乾燥させる方法
洗った枕を乾かすには、以下の3パターンの方法が考えられます。
天日干し
天日干しは、太陽の紫外線による殺菌効果と熱による乾燥効果が期待できる方法です。晴れた日に屋外で干すのに適しており、特に梅雨明けや秋晴れの日が最適です。
この方法は、雑菌やダニの繁殖を抑制し、さわやかな香りを枕に与えることができます。ただし、直射日光に長時間さらすと素材の劣化や色あせの原因となるため、午前中の2〜3時間程度の干し時間が理想的です。
干す際は、枕を平らに広げるか、ハンガーに掛けて両面が均等に日光に当たるようにします。また、時々裏返しにすることで、ムラなく乾燥させることができます。
陰干し
陰干しは、直射日光を避けたい素材や、色落ちが心配な枕に適した方法です。軽量で通気性の良い素材の枕や、羽毛、ダウンなどの天然素材の枕に適しています。
軒下や日陰のある屋外スペースで干すのが一般的で、風通しの良い場所を選ぶことが重要です。ハンガーに掛けるか、平らな場所に広げて干します。
直射日光に当たらないため、天日干しよりも乾燥に時間がかかりますが、素材へのダメージが少ないのが特徴です。湿度が高い日は避け、乾燥した晴れの日を選ぶことで、効果的に乾燥させることができます。
室内干し
室内干しは、天候に左右されず、いつでも行える方法です。梅雨時や冬季、花粉の多い季節に適しており、また高価な枕や特殊な素材の枕の乾燥にも向いています。室内の風通しの良い場所、例えば窓際や扇風機の近くなどを選びます。除湿機や空気清浄機を併用すると、より効果的に乾燥させることができます。
干し方としては、枕を平らに広げるか、ハンガーに掛けて干します。室内干しは外干しに比べて乾燥に時間がかかるため、定期的に裏返しにしたり、位置を変えたりすることで、ムラなく乾燥させることが大切です。
また、室内の湿度が高くなりすぎないよう、換気にも注意を払う必要があります。
枕の買い替えを検討するなら日本橋西川まで
枕を定期的に洗濯していても、内部には経年的に汗や皮脂、ダニの死骸などが蓄積します。黄ばみや臭いが気になり始めたら、買い替えを考えるべきでしょう。
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